敵ランクシステムについて

編集:リュート16たーぼさん

調査:リュート16たーぼさん、一々郎さん

 

基本編1基本編2発展編さらなる深みへ実践編

1.はじめに

 この「さらなる深みへ」では、BP入手条件を決定する「BP入手システム」について論じたいと思います。 調査結果だけをバンバン示していきますが、頑張って付いて来てください(汗)。

 

2.『記憶領域』について

 今まで引っ張ってきた戦闘で、BPを入手するための条件ですが、実はこれには、今までの戦闘におけるメインモンスターが関係しています。とは言え、これはそれほど大掛かりなことではなく、関係してくるのは直前の4戦闘までのメインモンスターとなっています。

 よって、BP入手の条件を述べる前に、下準備として、この「メインモンスターが誰だったか」という情報を記憶しておくための『4つの記憶領域』について述べることにします。なお、ここで言う「メインモンスター」とは、戦闘開始時に一番初めに姿を現す敵のことで、固定パーティー戦闘であっても、どの敵がメインか、ということは決められています。直前の4戦闘までの、「メインモンスターが誰だったか」という情報は4つの記憶領域にそれぞれ1戦闘ずつ記憶されています。これは、クイックセーブとメモリーカードへのセーブでも記録される情報です。

 例えば、A,B,C,・・・をそれぞれの戦闘におけるメインモンスター(Aは「化石樹」で、Bは「ユニコーン」で、Cは「地竜」・・・みたいな感じだと思ってください)だとすると、A、B、C、Dの順に戦った後、4つの記憶領域には、

     A→B→C→D

というように、メインモンスターの種類と戦闘した順番一番右(D)が最新の戦闘)が記憶されます。

この状態でEと戦闘に突入すると、その戦闘中の、BP入手判定が行われる前に、Eが記憶領域に記憶されて、それによって一番古いAが消去され、記憶領域は、

     B→C→D→E

というふうになります。

ただし、この「記憶領域にその戦闘のメインが記憶される」という判定(これを「メイン記憶判定」と呼びます)には、少し条件があります。簡単に言うと、それは、

同じ種類のメインは、4つの記憶領域中に1つしか入れない

ということです。つまり、

     A→B→C→D

という状態のときに、Bがメインの戦闘に突入したとすると、

     A→C→D→B

というふうに、Bが最新のものに繰り上げられる、言い換えると、古いほうのBが消去され、新しいほうのBが最新のところに新たに入ります。

ちなみに、ここで言う「同じ種類」とは、例えばワカツにいる固定ゴースト×3のように攻撃能力などがザコ戦時とは変更されている固定敵であっても、普通のザコ戦に出てくる野良の敵と同じ種類の敵であるとみなされます。つまり野良のゴーストと戦って記憶領域を「A→B→C→ゴースト」にした後に固定ゴーストと戦っても、記憶領域は全く変化しません。

 上記の「条件」より、例えばA→B→C→Dという状態になった後、ずっとDと戦い続けると、記憶領域の状態は「A→B→C→D」からず〜っと変わらないで、かなり前に戦った「A、B、C」がずっと記憶されている状態が保たれます。

さきほどは、「直前の4戦闘まで」と言いましたが、上記のようなことがあるので、記憶領域に格納されるメインモンスターは厳密に言うと

直前の4戦闘、ただしメインモンスターがかぶってる戦闘はカウントしない

ということになります。

 また、この記憶領域の、ゲームスタート時における初期値は、「なし→なし→なし→ロッキー」です(正確には、「こう考えるとつじつまが合う」ものになっているはずです)。

 

3.BP入手判定

以下、現在敵ランクの値をPR(Present Rank)と表記することにします。

敵と戦闘に突入すると、その戦闘の間にBP入手判定が行われます。BP入手判定は以下のルーチンで行われます

  1. 戦闘突入

  2. 2節で説明した4つの記憶領域へのメインモンスター格納処理が行われる

  3. 戦闘勝利

  4. BP入手不可戦闘である場合そのまま戦闘終了。そうでない場合は5へ

  5. 4つの記憶領域中にランクがPR以上の敵が2体未満の場合、BPを入手せずに戦闘終了。そうでない場合は6へ(記憶領域チェック判定)

  6. ランダムでBP入手判定が行われ、戦闘終了(確率判定)

「5」の判定「記憶領域チェック判定」における「ランクPR以上の敵」には、上位モンスターも含まれます。PRがいくらであっても、上位モンスターはPR以上(ランク9?)だとみなされるようです。また、記憶領域の初期値の『なし』は、PR以上だとはみなされません。

たとえばPRが3、記憶領域がA→B→C→Dという状態で、Eとの戦闘(BP入手可能戦闘)に突入すると、まず最初のメイン記憶判定によってB→C→D→Eとなります。そして戦闘勝利後、B、C、D、Eのうち「ランクが3以上の敵」が2体以上いれば、「6」の確率判定に進みます。1体以下ならば、BPを入手せずに戦闘終了となります

なお、「記憶領域チェック判定」と「確率判定」のことをまとめて「BP入手判定」と呼ぶことにします。以下に、各判定の補足情報を示します。

 

●メイン記憶判定について

 メイン記憶判定は、ごく一部の戦闘を除くと、全戦闘で行われます。BP入手不可戦闘でもBP入手可能戦闘でも、変動パーティー戦闘でも固定パーティー戦闘でも、メイン記憶はされます。

 ほとんどの戦闘では、戦闘開始時に敵パーティーは1体1体順番に姿を現しますが、この時一番初めに現れる敵がその戦闘の「メインモンスター」です。つまり、その「一番初めに現れる敵」がメイン記憶され ます。 

 しかし、固定パーティー戦闘の一部には、敵パーティーが最初から全員出ていて、戦闘開始時には『メインモンスターは誰か』の判別ができない戦闘があります(ちなみに、その戦闘で戦う味方パーティーは強制的に第1パーティーになります)。

ですが、そのような戦闘でも「記憶領域チェック判定」や「例外的ランク揺れの条件(後述)」を利用したり、『全体射撃』や『烈風剣』のような「メインモンスターが最初に攻撃される全体攻撃」を使ったりすれば、「メインモンスターが誰か」ということが分かります。

 上記の方法も使い、全ての固定パーティー戦闘で、「メイン記憶される敵を調べました。

その結果は、固定パーティー戦闘一覧(後ほどアップしますby若津)に示しましたので参照してください(一覧において、敵パーティーの一番左に書いてある敵がメインモンスターです)。

 ただし、特殊な戦闘にはメイン記憶判定も特殊な感じになっているものがあります。それらの「メイン記憶の特殊例」については後で示します(7節参照)。

 

記憶領域チェック判定について

 たまに、「ずっと同じ敵(シンボル)と戦っていたら敵ランクが全く上がらなくなってしまった」なんていう話を聞きますが、その現象の原因はこの「記憶領域チェック判定」 にあります。記憶領域にPR以上のランクの敵が1体ぐらいしかいないために、BPが入手できない状況がずっと続くというわけです。

 逆に、この記憶領域チェック判定をうまく利用すれば、BPを全く入手せずにいくらでも戦闘を繰り返すことが容易にできます。敵ランクをあまり上げたくない時などにご活用下さい。

 

確率判定について

 「確率判定」では、↑の流れ図でも書いてあるように、ランダムでBPが入手できるということになっています。 このBP入手確率は、今までの調査結果からPRが関係していると思われます。少なくとも

確率判定におけるBP入手率は、PR1〜4の時は100%であり、PRが5以上の時は100%ではない(ランダムになる)

ということは確かに言えます。

実際、「PRが4までは明らかに100%なのに、PRが5になると急にランダムになる」ので、「BP入手率の値はPRによって決まる」と推測しました。

 では、PRが5以上における、BP入手率はいくらになるのかというと・・・・参考までに、いくつかのBP累積値において、100回試行して調べてみた結果を↓に示します。

 

★各BPにおけるBP入手確率の測定結果(測定回数100回中、何回BPが入手できたか)

BP累積値 5-15 6-15 7-15 8-15 9-11
BPを入手できた戦闘数 58 51 36 33 35

 確率の測定という目的から考えて、100回という試行回数は少なく、それほどアテにならないかもしれませんが、少なくとも「PR1〜4のときの『100%』に比べて、こんなに確率が下がるんだなぁ・・・」ということは分かって頂けるかと思います。

 「BP入手確率の値はPRによって決まる」という推測が正しいものと考えて上記のデータを眺めると、確率Pは、大体

     PR1〜4 → 1   PR5,6 → 1/2   PR7〜9 → 1/3

みたいなきれいな感じになっているのかな、とも思えます。

 

4.ランクダウン

 「基本編2」の3節と、「発展編」の4節にてランクダウンについて説明しました。「BP入手不可戦闘」ではランクダウンはしないことから、この ランクダウンは、「BP入手不可戦闘であるかどうか」の判定とBP入手判定の中間に位置しているものと考えられます。 これを考慮にいれて3節にて説明したBP入手フローを書き直すと、以下のようになります 

  1. 戦闘突入

  2. 2節で説明した4つの記憶領域へのメインモンスター格納処理が行われる

  3. 戦闘勝利

  4. BP入手不可戦闘である場合そのまま戦闘終了。そうでない場合は5へ

  5. 現在のBP累積値が9-12ならば8-12にランクダウン処理を行う

  6. 4つの記憶領域中にランクがPR以上の敵が2体未満の場合、BPを入手せずに戦闘終了。そうでない場合は7へ(記憶領域チェック判定)

  7. ランダムでBP入手判定が行われ、戦闘終了(確率判定)

  

5.例外的ランク揺れ

 例外的ランク揺れ(「基本編1」の5節を参照)が起こる条件は以下のようになっています。

●例外的ランク揺れが起こるのは、ランク固定度が「強‐中パターン」の主人公の姿のみで、「強‐弱パターン」では起こらない。

●例外的ランク揺れが起こるのは、以下の両条件を共にを満たすとき。
条件1.「ロード(クイックスタート、メモリーカードからのロード)してから初めての戦闘ではない」
条件2.「戦闘に突入した時点で、4つの記憶領域にメインと同じ種族の敵がいない」

 なお、上記の例外的ランク揺れの判定がされるのは、メイン記憶判定よりも先です。

 以上のことから、例外的ランク揺れも考慮に入れてまとめると、「強‐中パターンにおける敵のランク揺れ」は、 下表のようになります。

  ロード後初の戦闘 ロード後2回目以降の戦闘
ランク揺れなし 記憶領域に同じ種族の敵があると揺れなし
いない場合は揺れあり
ランク揺れあり

 また、 「条件2.」に対する補足をしておきます。

補足1.「同じ種族の敵」には「同じ種族の上位モンスター」も含まれる
補足2.戦闘員がメインの「獣タイプ戦闘」、「昆虫タイプ戦闘」、「鳥類タイプ戦闘」(「基本編2」の6節を参照)では、例外的ランク揺れの条件がそれぞれ獣系、昆虫系、鳥類系と一致するので、条件2は、「メインと同じ種族 の敵」ではなく、「獣系・昆虫系・鳥類系の敵」となります

 

6.「負けた戦闘」

 「全滅してもゲームオーバーにはならない」戦闘というものがいくつかあります。それらを全部示すと、

  1. ムスペルニブル・朱雀の山の山頂の朱雀戦

  2. 心術の修行戦

  3. アセルス編・練習場

  4. エミリア&レッド編・仮面武闘会の1回戦〜決勝戦

  5. レッド編・シンロウ遺跡のトラップ扉戦およびベルヴァ戦

  6. ブルー編・ルージュ戦

  7. T260G編・闘機場のナイトファルコン号、バスターマシン、ガンファイター戦

このように全7種類ありますが、このうち3.以外は、勝敗に関わらずBPが絶対にもらえません、すなわち「BP入手不可戦闘」です。

 そして、3.の練習場での戦闘は「変動パーティー戦闘」で、勝ったときには通常通りに「BP入手が可能」なのですが、負けた場合は、記憶領域チェック判定、確率判定に関わらず絶対にBPが入手できません。「負けた場合だけ『BP入手不可戦闘』になる」と考えるのも何だか変な感じですので、

     負けた戦闘では、BP入手判定がされない

という条件がある、と考えるのが自然でしょう。

 とはいえ、さっきも述べたように3.以外はもともと「BP入手不可戦闘」ですから、結局のところ、この条件はアセルス編・練習場だけに適用される特殊な処理だと言うことができます。

 

7.メイン記憶の特殊例

 ここでは、特殊な戦闘ではメイン記憶がどうなっているのか、ということを「特殊例」として示していきます。

特殊例1.  特殊な戦闘

以下の特殊な戦闘では、例外的にメイン記憶判定がされません

  • レッド編・オープニングのシュウザー戦

  • レッド編・仮面武闘会で観戦した場合の「タイタニアVS仮面の巨人」

  • クーン編・商人の間での罰ゲーム戦闘

 

特殊例2. 「負けた戦闘」

 「負けた戦闘」でもメイン記憶判定はされます

 

特殊例3. 時間妖魔のリージョンのブロンズプリマ&マスカラプリマ戦

 ブロンズプリマとマスカラプリマが3ターンごとに交代して、どちらか一方を倒した時点で戦闘勝利となりますが、どちらを倒した場合でも、メイン記憶されるのは「ブロンズプリマ」のみです。

 

特殊例4. 時間妖魔のリージョンのロックバブーン×2(合体するとイェティ)戦

 ピンチになるとロックバブーン×2が合体してイェティになりますが、合体させずに倒した場合でも、合体させてから倒した場合でも、メイン記憶されるのは「イェティ」のみです。

 

特殊例5. レッド編・キグナス・ブリッジ(正解ルート)で戦う「カモフック&ソルジャービル×4」

 倒し方に色々とパターンがありますが、どんな倒し方をしても、メイン記憶されるのは「カモフック」のみです。

 

特殊例6. クーン編・病魔モール戦

 「病魔モール(憑依前)が逃走して戦闘終了」(逃走パターン)と「病魔モール(憑依後)を撃破して戦闘終了」(撃破パターン) の2パターンがありますが、それぞれ別の種類の敵とみなされます

  • 逃走パターン・・・「病魔モール(憑依前)」のみがメイン記憶される。

  • 撃破パターン・・・「病魔モール(憑依後)」のみがメイン記憶される。

 まず1戦闘目では病魔モールが逃走し、その次の2戦闘目では病魔モールを撃破すると、4つの記憶領域は、以下のようになります

***→***→病魔モール(憑依前)→病魔モール(憑依後)

 

特殊例7. 戦闘員がメインの戦闘

 「基本編2」の6節では、「戦闘員シンボルとの(獣タイプ、昆虫タイプ、鳥類タイプ)戦闘では、1〜9のランク分けがされていて、ランクごとに出現するお供の種類が決められている」みたいなことを述べましたが、例えば「桃戦闘員ランク3」、「桃戦闘員ランク5」のように戦闘員自体にランク分けがされているわけではなく、「青戦闘員は上位モンスターのうちの1種類」、「黄戦闘員は上位モンスターのうちの1種類」、・・・・・というようにメイン記憶においては、「各色の戦闘員は、それぞれ別の種類の上位モンスター」として扱われ、例えば「緑戦闘員との獣タイプ戦闘」のランクによって緑戦闘員自体が別々の種類だと扱われるようなことはありません。

 

特殊例8. 術屋戦闘

 術屋での術説明戦闘(術屋戦闘)におけるメイン記憶の処理はとんでもなく特殊で、

 術屋戦闘では黒戦闘員がメイン記憶されるが、その直後に行った戦闘では、ランク揺れ判定の後に記憶領域が「術屋戦闘を行う前」のものに戻ってから、その戦闘のメイン記憶判定がされる。

 というワケの分からないものになっています(汗)。まあ、「基本的に術屋戦闘ではメイン記憶はされない」ものと思ってもらっても特に支障はありません。

 

8.ランク揺れに関する例外

 エミリア編とT260G編では、コスチュームやボディタイプを変更してランク固定度を変えることができますが、この時、「強‐弱パターン」から「強‐中パターン」に変更した場合に、少し特殊なことになることがあります。

具体的には、以下のようになっています。

●ボディタイプ(コスチューム)変更に関する例外

 強‐弱パターンの姿Aから、強‐中パターンの姿Bに変えた後の初めての戦闘に限り、ランク揺れ判定は「A」の場合のものが行われる(つまり例外的ランク揺れは起こらず、固定度もAの場合のものになる)。

ただし、姿変更から戦闘までの間に(ソフト)リセットをした場合は、この現象は起こらない。

また、強‐中パターン(or強‐弱パターン)の姿Bから強‐弱パターンの姿Aに変えた後の初めての戦闘では、このような特殊なことは起こらない(普通にランク揺れ判定がAの場合のものになる)。

 

 

9.終わりに

 BPや記憶領域などは、ゲーム中に直接的に目に見える、というわけではありません。また、ランク揺れや最大お供出現数なども、すぐに分かるものではなく、確認にはリセットを何回もしなければならず、また完全に確定できるものではありません。

 よって、調査には「仮定」や「推測」が不可欠だったので、以上で述べてきた事項は、ひょっとしたらどこか間違っていたり、他にも例外があったりするかもしれませんが、そこら辺はご了承ください。

 ちなみに、BP入手判定についてどうやって調べたかは、「サガフロ掲示板」の過去ログ45の23番、24番・・・・etc.に書いてあります。

 
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