属性防御とダメージついて

調査:ゆうさん ムルムルさん

 

1.はじめに

サガフロにおいて攻撃時は技を連携させて敵の防御力を無視してより多くのダメージを与えられるように、防御時は盾や見切りで回避したり防具の耐性で無効化できるようにすることが重要となっています。しかし敵の防御力を無視できなかったり、敵の攻撃を回避や無効化ができないときには 防御力が非常に重要になってきます。

各防具には防御力を示すDEFの値がゲーム画面上で表示されています。しかし防具の中には特定の属性に対して高い防御力を発揮するものもあり、それを装備することでその属性の攻撃のダメージを軽減することができます。また逆に特定の属性に対し弱いためダメージが大きくなってしまう防具もあります。

解体真書には紅炎石や霧氷の銀貨など特定の属性のついて明記されているものもありますが、実際にはもっと多くの防具がこの軽減タイプの耐性を持っています。今回の調査では盾以外の防具が各属性にどれだけの防御力があるかを求めます。

 

2.用語解説

・属性
防具には軽減タイプの属性として斬撃、打撃、突撃、熱、冷気、電撃、光などの属性があり、ダメージ計算をする際に使われます。また状態異常に対する防御力もあります。ここでは斬、打、突、熱、冷、雷、光、状という風に1字で表します。また解体・裏解体真書には突を弾丸、光をエネルギーという表記をしています。

・基本防御
ゲーム画面上で表示されるDEFの値です。あくまでも目安にしかなりません。

・属性防御、状態異常防御
防具が持つ各属性の防御力と能力値変化に対する防御力です。実際のダメージ計算ではこちらが使われます。それぞれ斬(撃)防御、打(撃)防御、熱防御、冷(気)防御、状(態異常)防御などと言います。

・属性耐性、状態異常耐性
属性防御や状態異常防御から基本防御を引いたものです。防具がDEFと違ってどれだけダメージ等を軽減してくれるかがわかります。それぞれ斬(撃)耐性、打(撃)耐性、熱耐性、冷(気)耐性、状(態異常)耐性などと言います。

 

3.属性防御、状態異常防御

実際のダメージ計算にはVITと属性防御が関わってきますがここではVITの値は考慮に入れていません。VIT99のキャラを使用して防具のみの特性を調べます。
具体的には無装備、壊れたバンパー、がらくた、がらくた+壊れたバンパー、・・・、がらくた×4を測定して属性防御0〜8のときのダメージをランダム変動とあわせて測定します。各防具を装備してダメージを測定し、属性防御の低いものから1単位で順に求めます。

調査に使用した敵・技術
斬:生科研・ゼフォンのブレード、妖魔の鎧と妖魔の白衣のみクーロン下水道ゼニスマンティスのブレード(上級妖魔の装備は測定できないことに途中で気づきました(笑))
打:沼地・クラーケンのパンチ
突:生科研・デュラハンのランス
熱:生科研・朱雀のファイアーバリア
冷:生科研もしくはクーロン下水道・雪の精のフリーズバリア
雷:クーロン下水道・ゼラチナスプランターのサンダーバリア
光:クーロン下水道・ユニコーンのエナジーチェーン

熱、冷、雷属性はブレス攻撃で調べればダメージのランダム変動がありませんが、敵の攻撃を待つのは面倒なためタイムリープで止めて属性バリアをくらって調べます。

状態異常防御は能力値変化に対する防御力ですが、心術の生命波動がこの防御力でダメージ計算されているので生命波動を用いて調べます。生命波動は光+状の属性を持っているので避雷の勾玉(光属性に高い耐性)を基底状態とし、避雷の勾玉+調べたい防具を装備して魔鏡やオーンブルのシャドウに生命波動を使って状態異常防御を調べます。

例1・属性防御、状態異常防御決定の基本

パープルアイの熱ダメージが、がらくた×2と一致→パープルアイの熱防御 4
強化服の熱ダメージがパープルアイ×2+がらくたと一致→強化服の熱防御10

という風に求めます。

 

属性耐性

得られた属性防御から基本防御を引いて属性耐性を求めます。
ほとんどの防具は

  1. 属性耐性の数値が±5の倍数というキリのいい数値になっている
  2. 属性防御の数値が±5の倍数というキリのいい数値になっている
  3. 属性防御が基本防御の0.5倍、2倍、3倍になっている

に当てはまっています。1のパターンが多いようです。

 

特殊例・ダメージ変動を起こす行動

基本的に対象防具1つのみを装備して測定しますが例外もあります。
またダメージ算出の際に影響する事項に対して調べてみました。

例2・低い属性防御
ボーンブレストのみで熱防御を測定すると無装備(熱防御 0)と同じダメージを受けます。しかし強化服(熱防御10)と組み合わせると測定ダメージは熱防御 3と同じになり、紅炎石(熱防御25)と組み合わせると熱防御18と同じになります。

以上から

  • ボーンブレストの熱防御は-7、基本防御13より熱耐性は-20である
  • ダメージ算出の際に属性防御が 0未満のときは 0に修正される

ことがわかります。同様に

  • ブラッドチャリスの熱、光防御は-15、熱、光耐性は-16
  • 超銅金アームレット、超銅金アンクレットの雷防御は-10、雷耐性は-20となります。

例3・高い属性防御
属性防御が高い防具はVIT99ではダメージが1桁(正確には0〜10)になってしまい測定できません。そこでそのときだけVITの低いキャラを使って測定します。
VIT13のキャラがファイアーバリアとくらい

  • 熱防御100の装備で熱防御99と同じダメージ
  • 熱防御125の装備で熱防御99と同じダメージ
  • ソルリングのみで熱防御99と同じダメージ
  • ソルリング+ブラッドチャリス(熱防御-15)+熱防御13の装備で熱防御98と同じダメージ
  • ソルリング+ブラッドチャリス(熱防御-15)+熱防御14の装備で熱防御99と同じダメージ

となりました。以上より

  • ソルリングの熱防御は100、熱耐性は+99である
  • ダメージ算出の際に属性防御が99を越えるときは99に修正される

ことがわかります。同様に

  • 避雷の勾玉の光防御は100、光耐性は+99

となります。
また冷属性に負の防御値を持つ防具がないために霧氷の銀貨の冷防御は99以上としか分かりません。しかしソルリング、避雷の勾玉と対をなすアクセサリーであるため冷防御100とみて間違いないでしょう。

例4・DEF UP、DEF DOWN
秘術の盾や護りの指輪を使うとDEF UPと表示されキャラクターの防御力が上がりダメージを減らすことができます。逆に強酸をくらうと防御力が下がりダメージをたくさんくらってしまいます。これはキャラクターの防具で決まる属性防御にDEF UPやDEF DOWNで増減した分が加味されるからです。またVITには影響しません。

初期状態のメイレンに秘術の盾を使わせてVIT99、防具なし(状態異常に関しては避雷の勾玉装備)のキャラをDEF UPさせて、斬、打、突、熱、冷、雷、光、状のダメージを測定しましたがいずれも属性防御 6、状態異常防御+6と同じダメージとなりました。よって

  • DEF UP、DEF DOWNには属性防御、状態異常防御を同じ数値だけ増減する効果がある

ことが分かります。またブラッドチャリス(熱防御-15)のみ装備したキャラに前述の盾をかけても熱防御 6と同じダメージとなり、熱防御99のキャラをDEF UPさせてもダメージは減らずに同じままでした。さらに防具なしのときは強酸でDEF DOWNさせられてもダメージは増えませんでした。
よって

  • DEF UP、DEF DOWNの影響は防具の属性防御合計を0〜99に修正した後に再度増減される
  • DEF UP、DEF DOWNの増減を計算した後にさらに0〜99で修正される

ことがわかります。

例5・属性バリア
属性バリア(ファイアーバリア、フリーズバリア、サンダーバリア)を纏うとその属性防御が上がります。ただしブレス攻撃やアイテムで纏った属性バリアは1回バリア反撃した時点ですでにバリアは消えています。グラフィック上はバリアが残ったままですが次にくらう属性攻撃を激減することはできません。VITには影響しないのでVITが低いと属性バリアがあっても相応のダメージをくらいます。
具体的には属性防御99のときと同じダメージを受けます。

またT260にブラッドチャリス(熱防御-15)×6+紅炎石+メカニカルボディ(熱防御10)を装備させて
紅炎石を使ってファイアーバリアを纏った後にファイアーバリアをくらっても熱防御99と同じダメージになりました。さらに朱雀に強酸でDEF DOWNさせると太陽光線(熱)で与えられるダメージが増えました。よって

  • 属性バリアを纏うとその属性防御は99になる
  • 属性バリアによる増減はDEF UP、DEF DOWNの増減の前に計算される

ことがわかります。

例6・クリティカルヒット
技・術の中には特定の相手に攻撃したときに画面がフラッシュしてクリティカルヒットします。これは浮遊系の敵に烈風剣や飛燕剣で攻撃したときや不死族系に太陽光線で攻撃したときなどに起こります。また精密射撃などのように一定確率でクリティカルヒットするものもあります。

ゼフォンの飛燕剣(斬)に対して

  • VIT99のキャラが飛天の鎧(斬防御27)のみの防具でくらうとVIT99、斬防御 0のときと同じダメージを受けました。
  • VIT99のキャラが飛天の鎧(斬防御27)+斬防御 8の防具でくらうとVIT99、斬防御 0のときと同じダメージを受けました。
  • VIT13のキャラが飛天の鎧(斬防御27)のみの防具でくらうとVIT13、斬防御 0のときと同じダメージを受けました。
  • VIT13のキャラが飛天の鎧(斬防御27)+斬防御 8の防具でくらうとVIT13、斬防御 0のときと同じダメージを受けました。

以上から

  • クリティカルヒットすると他にどの防具を装備していても属性防御 0で計算される
  • クリティカルヒットは属性防御を無視するが、VITは無視できない

ことがわかります。

また秘術の盾を使ってDEF UPさせても斬防御 0のときと同じダメージを受けました。
デュラハンに火炎で攻撃してファイアーバリアを纏わせた状態にして太陽光線(熱)で攻撃すると、ファイアーバリアを纏わせる前と同じくクリティカルダメージを与えました。
よって

  • クリティカルヒットのダメージ計算は属性バリアやDEF UP、DEF DOWNによる属性防御の増減をした後である

ことがわかります。

例7・上級妖魔特性
味方の上級妖魔以外のは敵の下級妖魔に対してダメージをかなり軽減できます。ここでいう上級妖魔とはメサルティム以外の妖魔と妖魔化後のアセルスです。下級妖魔は各ランクの妖魔系男・女と一部の上位妖魔系などです。エミリア編のラスボス・ディーヴァも下級妖魔です。

妖魔の鎧(斬防御23)のみ装備した時の君がゼフォンのブレードをくらったときのダメージは

  • 他種族のキャラが斬防御23の防具を装備しているときのダメージの下限の4分の1+ランダム変動量のダメージになりました。
  • 妖魔の鎧(斬防御23)に加えて強化服(斬防御10)を装備すると他種族のキャラが斬防御33の防具を装備しているときのダメージの下限の4分の1+ランダム変動量のダメージになりました。
  • 妖魔の鎧(斬防御23)に加えて魔道着(斬防御 4)を装備して、初期状態のメイレンの盾をかけて全属性防御を 6あげると妖魔の鎧(斬防御23)に加えて強化服(斬防御10)を装備したときと同じダメージになりました。

またゼフォンの飛燕剣をくらったときのダメージは

  • 妖魔の鎧(斬防御23)に加えてジェットブーツ(斬防御 7)を装備すると他種族のキャラが斬防御 0のときのダメージの下限の4分の1+ランダム変動量のダメージになりました。

いずれもダメージが4分の1になってもランダム変動量は変化しませんでした。ヌサカーンの妖魔の白衣でも同様の結果が出ました。
よって

  • 上級妖魔は下級妖魔の攻撃のダメージを4分の1にすることができる
  • それはDEF UP、DEF DOWN、およびクリティカルダメージの増減の後に計算され、ランダム変動を加味する前に計算される

ことがわかります。

例8・防御
ここでいう防御は防御力のことではなく戦闘中にコマンド入力する防御のことです。防御をするとそのターン中に受けるダメージを半分に減らすことができます。しかしこの防御は行動の一種でファストトリックで発動しますが、敵のファストトリックの攻撃が先にくるとダメージを半減できません。

打防御53のキャラがクラーケンのパンチを防御状態でくらうと

  • 打防御53のキャラが防御位置(防御はしない)でくらったときのダメージの下限の2分の1+ランダム変動量÷2のダメージになりました。
  • 打防御35のキャラが同じく防御状態でくらうと打防御35のキャラが防御位置(防御はしない)でくらったときのダメージの下限の2分の1+ランダム変動量÷2のダメージになりました。
  • 打防御35のキャラに初期状態のメイレンの盾をかけて全属性防御を 6上げた状態でくらうと打防御41のキャラが防御位置(防御はしない)でくらったときのダメージの下限の2分の1+ランダム変動量÷2のダメージになりました。

ここで防御位置で防御しないときと防御したときを比べたのは防御で立ち位置が変わると敵との間合いがわずかに変化しダメージもほんのわずかに変化するからです。
よって

  • 防御するとダメージが2分の1になり、それはDEF UP、DEF DOWNやランダム変動を加味した後に計算される

ことがわかります。

例9・ランダム変動
一部の技を除いてほとんどの攻撃は全く同じ状態で同じ技をくらってもダメージにばらつきがあります。これをダメージのランダム変動といい技ごとに変動量が少し違うようです。火炎や冷気などのブレス攻撃にはこのランダム変動がありません。これらの技は使用者の残HPにも影響するという特殊な技です。

今回の防具調査に使用した技でランダム変動量はランスが12〜14、他の技は10くらいです。ある技で495〜505のダメージをくらったとき、その本当のダメージが500±5なのか495+0〜10なのかわかりません。

しかしVITも属性防御も十分高いときにくらうとダメージは0〜10になり、ブレスなどランダム変動のない技のダメージは 0になります。
よって

  • ダメージ計算によってダメージが 0未満になると 0に修正される
  • ランダム変動は+0〜?で技・術ごとにランダム変動量が違う

ことがわかります。

例10・愚者フィールド
秘術の愚者を使うと敵・味方ともダメージがかなり軽減されます。この状態を愚者フィールドが張られているといいます。ブルー編のラストダンジョン・地獄では戦闘開始時にすでに愚者フィールドが張られています。しかし地獄の君主が使う七支刀はこの愚者フィールドの影響を受けないようです。愚者フィールドは特定の行動によって解除されますが詳しい条件はよく分かりません(汗)。

グレートモンドのバルカン(突)に対して
愚者フィールドが張られているときに突防御76のキャラがくらうダメージは、愚者フィールドが張られていないときに突防御76のキャラがくらうダメージの下限の4分の1+ランダム変動量のダメージになりました。
よって

  • 愚者フィールドが張られているとダメージが4分の1になり、ランダム変動を加味する前に計算される

ことがわかります。

例11・状態異常防御
防具に設定されている状態異常防御はどういうときに適用されるか検証します。オーンブルのシャドウに対し地上掃射でスタンするかどうか調べます。試行回数は50回です。

  DEF スタンした スタンしない
防具なし 0 0 0 0 0 0 0 0 0 23回 27回
精霊銀の腕輪 7 7 7 7 27 27 27 27 7 27回 23回
クリスナイフ 3 3 3 3 13 13 13 13 43 31回 19回

次に同じくオーンブルのシャドウに対しアンラッキーコインを使い能力値ダウンしたかどうかを調べます。試行回数は50回です。

  DEF ダウンした ダウンしない
防具なし 0 0 0 0 0 0 0 0 0 37回 13回
精霊銀の腕輪 7 7 7 7 27 27 27 27 7 33回 17回
クリスナイフ 3 3 3 3 13 13 13 13 43 21回 29回
クリスナイフ×2 6 6 6 6 26 26 26 26 86 0回 50回

以上より

  • 状態異常防御はステータス異常には関与しないが、能力値変化に関与している

ことがわかります。ステータス異常について調べた時にばらつきがかなり出たのが少し気になります。

 

ダメージ計算の手順

以上を踏まえた上でダメージがどのように計算されるか考えました。

  1. 装備している防具の各属性防御の和を計算する。ただし 0未満のときは 0に、99を越えたときは99に修正される。
  2. 属性バリアを纏っているとき(正確には纏っていると判断されたとき)はその属性防御を99にする。実際には99以上の大きな数値を足した後に99に修正されるのかもしれません。
  3. DEF UP・DEF DOWNによる増減を加味して再度各属性防御を計算する。ただし 0未満のときは 0に、99を越えたときは99に修正される。
  4. VITも装備武具による上昇値を加えて0〜99に修正し、さらにVIT UP、VIT DOWNで増減した後に再度0〜99に修正する。(たぶん)
  5. くらった攻撃が持つ属性の中で属性防御が最も小さい値とVITを用いてダメージを計算する。ただしクリティカルヒットのときは属性防御は 0で計算される。また投げ技は重量も計算される。技・術によっては他の要素もあるかもしれません。ダメージが 0未満になるときは 0に修正される。
  6. 上級妖魔特性が該当すればダメージを4分の1にする。愚者フィールドが張られていればダメージを4分の1にする。
  7. ランダム変動量を加える。
  8. 防御していればダメージが2分の1になる。
  9. くらう。・・・ぐはっ

だいたいこんな風になっているのではないかと思われます。
具体的なダメージ計算式はまだわかりません(汗)。

 

防具性能値

以上の考察をふまえて、各防具の属性防御を調べました。(いずれ、防具データに反映させるつもりです。by若津)

各防具の属性防御・状態異常防御特性

 


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